朝の冷気は感じられず、どんよりとした雨雲が上空を漂っています。キッツビューエルの街は小雨。が、霧の間に間に見える山頂はどうやら雪模様。山から下るゴンドラにも雪がはりついています。…というわけで昨日に引き続き、今日もトレーニングランはキャンセル。
ハーネンカムのダウンヒルコースは距離こそ3300メートル余り、ラウバーホルンよりは1000メートルほど短いコース。が、そのコースは「シュトライフ」(=ストライプ)と名うてのダウンヒラーたちに恐れられ、細く、くねくねとうねるトリッキイなコースで、悲喜こもごも、幾多のドラマが演じられました。近年ではスイスのダニエル・アルブレヒトの大クラッシュが記憶に新しい。幸いにしてアルブレヒトは今シーズン、ホワイトサーカスに復帰することができました。ともかく、シュトライフを制してこそ真のダウンヒラーとして敬われるのです。
ダウンヒルのスタートハウスへはゴンドラで上がるのですが、ゴンドラの一台一台にはハーネンカムレースの歴代優勝者の名前が誇らしくペイントされています。写真は2009シーズンに回転で優勝を果たしたジュリアン・リゼルー。今シーズンは左膝の調子が思わしくなく、休み休みレースをこなしているようです。ウェンゲンには来なかった。さて、ここキッツビューエルではいかに…。