2018/01/04

山下公園

久しぶりに横浜山下公園。
参道沿いにゴミやペットボトル捨て放題、落花狼藉の限りを尽くす初詣客であふれる鎌倉を逃避、山下公園界隈をのんびり歩き回った。大さん橋にはちょうどまっ白な豪華客船の飛鳥IIが停泊中。でかいんですねえ。ざっと眺めてみても10階建てのビル以上のおおきさだった。

あれは1994年のリレハンメル冬季五輪のときだったか……。
ヨーロッパでWCを取材して、そのままリレハンメルに向かうとき、フェリーというか、豪華客船というかかなりでかい船に乗って、ドイツのキールからノルウェイのオスロまで一昼夜かけて行ったことがあった。きらびやかな船内はさながら巨大なショッピングモール。エレベーターももちろんあるし、たくさんのカフェバーやレストラン、それに広いカジノまであった。スゲえなあ、と思いながら船室に案内されたとたんにガックリきたことを思い出す。かなり安い料金の船室をリザーブしたせいで、そこはなんと船底の狭い船室。2メートル四方のサイコロ型の空間にベッドが置いてあるだけの部屋だった。海の風景を楽しもうにも窓なんかもちろんない。ま、一晩寝るだけだから、とガマンしたことがあった。

大さん橋からしばらく歩くと今度は真っ黒な船体の氷川丸。いまはもう引退して港に停泊して船の博物館みたいになっているらしい。

ところでこの界わいの歩道にはところどころ絵を焼き込んだタイルが埋められている。
赤い靴や帆船のタイルはなんとなく連想できるのだが、ゲタの絵はなんなんだろう。
……そう考えながらぼんやりと歩き回っていたら、いつの間にか昔覚えた童謡が脳内でリフレインのように繰り返されていた。
あの異人さんに連れられていった赤い靴を履いたおんなのこはいったいどうなったのだろう。