2014/01/21

湯浅直樹 ラウバーホルンレース/SL

ラウバーホルンSLのコースコンディションは完璧とはいえないまでも悪くはなかった。
前戦アーデルボーデンSLで、待望久しい第1シード入りした湯浅直樹は内倒しながら完走し、1本目の最下位に終わった。
再び第2シードへと陥落した湯浅のあたまの片隅に「第1シード復帰」という言葉が脳裏をかすめていたのかもしれない。

ラウバーホルンSL1本目、テッド・リガティに続く18番スタートとなった湯浅は、焦点を合わせたレンズの向こうの赤ポールをきれいクリアし、だが、フォトポジションの真横2メートルほどのところにあるデコの頂点にセットされたポールをクリアしたところで、落ち込んでいる斜面で踏ん張り加減を間違えたのか、スリップ横転、数ステップ歩いて上ってクリアし、レースを続けたのだった。

この転倒が湯浅の心理に大きく影響したのか、湯浅はこれまでになく激しいポールアタックを続け、なんでもない平坦な斜面から壁斜面に入るところで再び失敗、大きくスキーを引っかけ、スキーはバランスを崩した湯浅の右足に確実にダメージを与えながら、ようやく湯浅の足を解放してくれたのだった。

あとは早朝に日本で報道されたとおり。
ソチ冬季五輪のSLに間に合うかどうかはまだわからない。

ソチ冬季五輪代表確実といわれていた湯浅直樹は、このラウバーホルンのピステで、ソチへ、少しでも想いを馳せていたのだろうか。