2020/03/10

混沌の白いサーカス


3月5日、三年連続して総合優勝を果たしているミカエラ・シフリンがWCレースに復帰するためにスウェーデンのオーレに向かうことを決意した。。シフリンは、2月2日に急死した父親、ジェフ・シフリンの死を悲しみ、1ヶ月以上WCレースをキャンセルしてコロラド州の自宅に帰っていた。ツアーから離れてはいたけれど、自宅近くのヴェイルやアスペンでトレーニングだけは続けていたようだ。

3月6日、FIS(国際スキー連盟)は北イタリアにある名勝コルティナダムペッツォでのWCファイナルはコロナウイルスが急速にまん延しているためにキャンセルすると発表した。
総合優勝と種目別タイトルは、今週末の14、15日に行われるオーレ(SWE)の女子レースとクラニスカゴーラ(SLO)の男子レース後に決定されることになった。

3月8日、イタリア政府がコロナウイルス感染者の多い北イタリアの地域間の移動を原則として禁止し、事実上北イタリアを封鎖した。対象地域にはミラノやヴェネツィア、コルティナダムペッツォ、それにスキーブーツの一大生産地モンテベルーナの村などが含まれていた。

そしてきょう3月10日になって、事実上の男子レース最終戦となってしまったクラニスカゴーラでのレースは無観客で開催されるとFISからメールがあった。これはすべてのスポーツイベントは観客の立ち会いなしで行われなければならない、というスロベニア共和国公衆衛生省の決定のようだ。

白いサーカスが揺れている。