2011/09/03

urkunde

「おまいさん、いつからウチに取材にきてる?」
いきなりなじみのプレスシェフに声をかけられました。
今から5年前、オーストリア、キッツビューエルのハーネンカムレース取材時。トレーニングランの取材を終えて、一人でぼんやりとプレスバーでビールをやりながら一服していたときのことです。
「エ? ナ、ナ、ナインティーン…エイティ……(さて、いつからだっけ)」
「OKわかった、木曜日の夜ディナーパーティがあるからぜひ出席を。ダンケシェーン」とプレスシェフは最後まで聞かないでウィンクしながらもどっていったのでした。

そんなわけで、そのディナーパーティのさなか、オーストリアやスイスの5人ほどのプレスと一緒に表彰されたのでした。なぜ表彰されたのかわからないけれど、日本からは大先達のフォトグラファーたちをさしおいて自分ひとり。

「 urkunde 」
ドイツ語にはサッパリですからなんて書いてあるのかわからない。翌日になって取材にきていた新聞社の取材仲間にたずねたら、やはり「表彰状」。あとは後日辞書で調べてみると「ハーネンカムレースに功績があったから金のキッツビューエルスキークラブのピンとともに表彰する」と。でも功績なんていわれても身に覚えがない。青天のへきれきです。きっと何年もハーネンカムの取材に通ったからではないかと。
もっとも仲間のフォトグラファーたちは「これは引退勧告だよ。あなたはもう来なくていいという意味だよ」と勝手に引退勧告です。

でもね、社会人になって、並みいる顔ぶれの前で表彰されたのは初めてのことだったから、たとえ引退勧告であったとしても、それはそれでうれしかったと思いますよ。