2020/01/17

阪神・淡路大震災

あの日、アルペンスキーワールドカップの取材でイタリアのコルティナダンペッツォのホテルにいた。
どんよりと曇ってはいたけれどレースにそなえて早めの朝食をとりに食堂に入ったらまわりの客たちが口々に「アースクェイク!」、「アースクェイク!」、「アースクェイク、ジャパン」……と話しかけてきた。でもねえ……、日本はねえ……、「メニイ・アースクェイク・イン・ジャパン」と応じてとりあえず朝飯を食ったのだった。
身支度をととのえて小雪が舞うなかをホテルの近くのプレスセンターに小走りでとびこみ再び質問攻めにあいながらTVに見入ってはじめて悲惨な大地震が神戸や大阪を襲ったことを知った。
神戸や大阪にはとりたてて親密な友人や知人はいなかったのだけれど、速報の画面を見続けるうち、いつしか自分のからだがブルブルと震えていたことを思い出す。

今もあの日の、コルティナの朝の数時間が鮮明に脳裏によみがえる。
あれからもう25年も経ったのか………。