どうやらTokyo 2020、一年ほど延期の機運ですね。
大会にかかわってる人たちにとっては残念至極なんだろうが、これだけウィルスが世界中を跳梁ばっこしてるんだからしかたがない。なにより選手たちもホッとしてるんじゃないかと。
不肖佐助庵、夏のオリンピックにはかかわったことがないのだが、1988年カナダのカルガリー大会から取材に入ってきた冬季大会でも延期に直面したことがない。
そもそもオリンピックはフランスのアルベールヴィルで冬季、スペインのバルセロナで夏季大会が開催された1992年までは夏と冬の大会は同じ年に開催されていたのが、以降夏と冬が交互に二年おきのインターバルで開催されることになって、その微調整というわけでもなかろうが、1994年にノルウェイのリレハンメル冬季大会がセットされた。報道にしてみれば取材するオリンピックが一大会増えたわけで、すごく得した気分だった。
ま、これは延期、中止、ということではなくてむしろ追加、の類い。
二年おきに開催されるアルペンスキー世界選手権に目を転じてみると、一度だけ一年間の大会延期に直面したことがある。
1993年に開催された盛岡雫石大会の次の大会、1995年に開催予定だったスペインのシェラネバダ大会が雪不足で延期を余儀なくされたことがあった。1972年の札幌冬季五輪の回転でスペインに初めて金メダルをもたらしたフランシスコ・フェルナンデスオチョアのホームランド。このときは一年後に無事開催され、大会の後、当時スペインのオリンピック委員を務めていたオチョアがすごくうれしそうに胸をなで下ろして、大げさにハグしてきたのを思い出す。まだウィルスが蔓延する前でほんとうによかった。
(写真は2006トリノと2010バンクーバー大会)