2015/02/15

アルペンスキー世界選手権 − M-SL −

どんよりとした曇り空のしたで男子回転が始まりました。
1本目のラップはディフェンディングチャンピオン、オーストリアのマルセル・ヒルシャー。三つ目の金メダルに期待がかかったのだが2本目のゴール前で痛恨の大失敗。優勝はフランスのジャンバプティスタ・グランジェ。2位と3位にはドイツのフリッツ・ドッファーとフェリクス・ノイロイターがそれぞれ入った。

いや、大変なレースだった。
世界大会であるがゆえに出場する選手も玉石混淆なのだが、ところどころに氷が顔をのぞかせている過酷なコースに手こずり、1本目で途中棄権したのが実に43人。日本期待の湯浅直樹もスタート直後に片ハンで失敗してしまった。

2本目に入ると氷に加え、今度は猛烈な雪降りです。
いや、すごかった。
新潟県山奥出身の佐助庵もお手上げジョータイです。
ヒルシャーの失敗もこの雪降りと視界不良にあり、と言ってよい。痛恨の片ハンにガックリと肩を落とします。

1月にスイスのアーデルボーデン回転で優勝したステファーノ・グロスも雪と氷にやられたひとり。

2015ヴェイル・ビーヴァークリーク世界選手権、ドラマチックな幕切れで全日程終了です。

2015/02/14

アルペンスキー世界選手権 − L-SL −

きょうも絶好の青天。女子回転。
ヴェイルスキークラブ所属、恐るべき19歳、ミカエラ・シフリンがプレッシャーもなんのその、スウェーデンのフリーダ・ハンスドッターをスルリとかわして世界選手権2連覇。呵々大笑です。

3位にはチェコのシャルカ・ストラホヴァ。新人かと思ったのですが結婚して姓が変わったのだった。2007年スウェーデンのオーレ世界選手権で優勝しています。大会前半の主役だったティナ・マゼは8位に撃沈。
日本の長谷川絵美は世界選手権、WCサーキットを通じて自己最高位、18位に入った。

明日は男子回転。湯浅直樹が出場する。
ワンモアレース。

2015/02/13

アルペンスキー世界選手権 − L-GS / M-GS −

チームイヴェントは欠席。
待望の2連休だったのですが、まだ蓄積した疲れがとれない佐助庵です。

快晴の続くビーヴァークリーク。
きのうの女子大回転は好調スロヴェニアのティナ・マゼが全種目のメダル獲得を賭けて挑んだのですが惜敗。新女王となったのはオーストリアのアンナ・フェニンガー。美女の誉れ高きレーサーです。
話題の人、リンゼイ・ヴォンはゴルフトーナメントをサボった?タイガー・ウッズが応援に来ていたのだが14位と撃沈。

あけてきょうの男子大回転、オーストリアのマルセル・ヒルシャーを筆頭に、ディフェンディングチャンプ、USAのテッド・リガティ、フランスのアレクシイ・パンチュロウ、ドイツのフェリクス・ノイロイター、四つ巴の激戦となったのだがリガティがアタマひとつ抜けだして見事チャンプの座を死守。4位となったノイロイターはゴールでガックリです。
表彰式のあとは恒例シャンパンシャワー。

アルペンスキー世界選手権、残すところ2日間。日本の長谷川絵美と湯浅直樹が出場する男女回転レース。
活躍を期待しましょう。

2015/02/09

アルペンスキー世界選手権 − L-AC −

ロッキー山脈に居残りの月が浮かび、陽が昇ります。快晴のビーヴァークリーク、きょうは女子アルパインコンバインド。
アメリカンフットボールの強豪、デンヴァーブロンコスのカウガールのおねーさまたちでしょうか、チアダンスでレースを盛り上げ、birds of prey のヌシ、イヌワシもリンゼイ・ヴォンをはじめとするアメリカ勢の活躍ににらみをきかせます。
…が、佐助庵の予想通りヴォンは2本目、回転の中盤にさしかかるところでコースアウト。アメリカ勢はロレイン・ロスの14位がベストゴール。それでもつめかけた観衆は拍手を惜しみません。
アルパインコンバインド新チャンプとなったのはスロヴェニアのティナ・マゼ。今大会2個目の金メダル。優勝御礼、恒例側転パフォーマンスです。

オーストリアパワーチームのニコル・ホスプ、ミヒャエラ・キルヒガッサー、アンナ・フェニンガーが2、3、4位を独占、アルペン強豪の意地を見せつけた。

2015/02/08

アルペンスキー世界選手権 − M-AC −

あやしげな雲が流れる朝から一転、競技が始まる頃には快晴となった「birds of prey」。男子スーパーコンバインド、いやFISは突然今季からアルパインコンバインドと名前を改めたのだった。要するに高速種目(滑降やスーパーG)と回転の複合競技です。
優勝を果たしたのは、オーストリア、マルセル・ヒルシャー。前回シュラートミンク大会回転制覇に続く2個目のゴールドメダル。表彰式のあとはガールフレンドと熱いキス、そして恒例シャンパンシャワーです。
1本目滑降トップのチェティル・ヤンスルードは惜しくも2位、ディフェンディングチャンプ、テッド・リガティは3位。ちょっと悔しいアメリカです。



2015/02/07

アルペンスキー世界選手権 − M-DH −

だいぶ暖かくなってきました。春の日差しが射すきょうは男子滑降。
緩くなってきたピステに手こずったのか、本命視されたレーサーは総員撃沈。負傷欠場のボーディ・ミラーが出場したとしてもメダルを手にしたかどうか…。
大番狂わせのレースを制したのはスイスのパトリック・キュング。スイススキーチームにとって1997年イタリアのセストリエール世界選手権でブルーノ・ケルネンが金メダルを手にして以来です。
2位になったスクォーヴァレイ出身のトラヴィス・ギャノンまたしかり。USスキーチームにとって2005年イタリア、ボルミオ世界選手権でミラーとダーロン・ラールヴェスがワンツーフィニッシュを果たして以来の滑降のメダル。
ノルウェイのヴェテラン、アクセルルンド・スヴィンダルは復帰第2戦も6位と大健闘。
佐助庵がどんな写真を撮っているかお尋ねする向きもありますから、この際ちょっとだけお見せしましょう。
ジャーン! スヴィンダルです。
あ、それともうワンショット。きのう撮ったヤツね。
オンコースに出る前のフォトグラファーズ。左から6人目が今大会のフォトシェフを務めてくれているZOOMのフランシス・ボンパー。フォトグラファーの中でいちばんエラいのであります。


2015/02/06

アルペンスキー世界選手権 − L-DH −

雲ひとつないビーヴァークリーク。きょうは女子滑降。
優勝したのはスロヴェニアのティナ・マゼ。前回のシュラートミンク、スーパーGに続く金メダル。これで世界選手権通算金メダル3個、銀メダル5個獲得。無駄のない流れるようなスキースタイルは全てのアマチュアスキーヤーの参考になるのではないかと思います。リカバリーの名手ボーディ・ミラーとある意味対極をなす滑り。
2位にはアンナ・フェニンガー、スーパーGの金メダルに続いて今大会2個目のメダル。3位にはラーラ・グートが入った。まことに目の保養。
地元ヴェイル出身のリンゼイ・ヴォン、残念ながら撃沈です。でも「全力で滑れたのだからよかった。まだ複合と大回転もあります」…と、雪辱を期しているようです。

2015/02/05

アルペンスキー世界選手権 − M-SuperG −

一転、クリアな空模様となったビーヴァークリーク。男子スーパーGの仕切り直し。

男子コースは「Birds of Prey」。イメージはイヌワシ。
…と、つがいの鳥が飛来。撮影中かたときもそばを離れようとしません。ジッとこちらを凝視している。なんという鳥かはわからないのだがさながらプチイヌワシです。

レースは期待のボーディ・ミラーがなんでもない緩斜面で失敗、いや大失敗。右足に裂傷を負い、直ちにヴェイルメディカルセンターで手術を受けた。
ディフェンディングチャンピオンとなったテッド・リガティは9位と撃沈。今季いまひとつ元気がありません。
新チャンプとなったのはオーストリアのハンネス・ライヒェルト。伝統のハーネンカムレース優勝直後、ソチ冬季五輪を目前にして、椎間板ヘルニアの手術のために泣く泣く出場をあきらめた男。WCサーキット初優勝を挙げたここ「Birds of Prey」で見事雪辱を果たしました。
2位に入ったのはのカナダのダスティン・クック。WCサーキットでこれまでの最高位が12位という驚きの「クレージイカナック」です。
ノルウェーのアクセルルンド・スヴィンダルは今季初登場、6位はたいしたものです。

2015/02/04

アルペンスキー世界選手権 − コロラドに降る雪 −

男子スーパーG
麓のエイヴォンは朝から小雨がぱらつき、コースの方向はガスでまっ白です。
ゴールサイドにあるプレスセンターに着く頃には小雨は猛烈な雪降りへと変わり、「牛に引かれて…」ではないが意を決してリフトで標高3,300mほどの地点にあるスタートハウスまであがってみれば時折突風が吹き抜ける吹雪模様。
いや、こんな日はジュリーからの吉報が待ち遠しい。
……と、しばらくして「Race was cancelled.」の決定。
一目散に雪上撤収であります。

男子スーパーGは明日に順延。ミラー、スヴィンダル両選手ともエントリー、出場の予定。
レース前には、去る1月5日にオーストリア、ソールデンでトレーニング中雪崩で帰らぬ人となったロニー・バーラック、ブライス・エイスル、二人のUSスキーチームメンバーを偲び、まぼろしのスタートコール、黙祷を捧げる。
きょうのストーム、二人の涙雨だったかもしれない、とふと思った。

2015/02/03

アルペンスキー世界選手権 − L-SuperG −

女子スーパーG。朝から小雪が舞い、時折日が射したかと思えばこんな天気 ↓

世界選手権とあってゴールエリアは多士済々。こちらはオンコースだったから知らなかったのだが恋人リンゼイ・ヴォンの応援にタイガー・ウッズも来ていたらしい。当のヴォン、強風の影響もあったかブロンズメダル。優勝したのはオーストリアのアンナ・フェニンガー。ラーラ・グートと1、2をあらそう美人レーサーです。(個人的感想ね)

女子スーパーGの後は男子滑降のトレーニングラン。長くWCサーキットを欠場していたアメリカのボーディ・ミラーとノルウェイのアクセルルンド・スヴィンダルがこの大会から今季初の前線復帰。本戦に出場するか否かはまだビミョーなようです。

ボーディ・ミラーといえば愛妻はビーチバレーのモーガン・ベック。
…というわけで男子トレーニングランはゴールで張り込み開始。ミラーがゴールするや愛息といっしょに登場。どうやら新しい生命も授かっているようです。

2015/02/02

アルペンスキー世界選手権 − L-DH tr.1 −

いよいよ開幕「Vail-Beaver Creek 2015」
初日のきょうは女子滑降のトレーニングラン。
朝から雪が降り続き、10時半スタートが1時半スタートへと順延。かつコースのセットアップのためにフォトグラファーは一切コース内立ち入り禁止、となればスタートかゴールを撮るしかない。
時折日が射すときにゴールしたのはスイスの美人レーサー、ラーラ・グート。
見目麗しいだけではなく、今季ワールドカップ2勝。並はずれた実力者。

2015/02/01

ビーヴァークリーク

今日はいわゆるドピーカン。
エイヴォンからビーヴァークリークがくっきりです。
写真の中央左手、コース上部だけVの字にちらっと見えるところが世界選手権の男女コース。
左側の新設された女子コースで撮影するのは初めて。どんなシーンが撮影できるのだろう。

アルペンスキー世界選手権 − Vail-Beaver Creek 2015 −

怒濤の取材行、ヨーロッパ撤収の後はアメリカ、コロラド州ヴェイル−ビーヴァークリーク。アルペンスキー世界選手権。15日までです。
今回の合宿所はビーヴァークリークの麓エイヴォン。WCの取材ではいつもここでコンドミニアムを借りて生活します。
同宿者はスポーツフォトグラファーとして名を馳せる薬師洋行さん、そして初めての同宿、気鋭の田中慎一郎さん。
入山初日はレースはなく、プレスエントリーのみ。よってのんびりと朝食です。
こわもての薬師シェフ、絶品の「味噌汁」仕込み中。田中さんは何をしてるのかな?