2011/01/31

power team women 参上

45,000人の大観衆がおしよせたシュラートミンクのナイトレース、前走を相つとめたのはれっきとしたオーストリア女子パワーチームの中堅どころミヒャエラ・キルヒガッサーとカトリン・ツェッテルではありませんか。女子サーキットの合間をみてかけつけたのでしょうか。キルヒガッサーは「Milka」美女(?)軍団のメンバー。ツェッテルは一昨シーズンのヴァルディゼール世界選手権、スーパーコンバインドで堂々ゴールドメダリスト。きっと不振の男子パワーチームに喝を入れにきたんでしょう。・・・というのはジョーダン。
この時期、女子サーキットで開催されているのはたまたま高速系種目ばかり。だから技術系の二人にとってこの前走は実戦のコンディショニングといえましょう。例年女子のレースが開催されないここシュラートミンクで2013年には世界選手権も開催されますしね。

ワールドカップサーキットでトップランカーが前走することはけっこうあります。アーデルボーデンの回転ではカルロ・ヤンカとダニエル・アルブレヒトが前走をつとめた。ふたりともどちらかというと高速系の選手ですから、この場合もデモンストレーションというよりはコンビネーション種目のための調整という意味合いが強いのかもしれません。

2011/01/30

winners

1月のクラシックシリーズ。
こうして並べてみるとイヴィーツァ・コステリッチの独壇場。ワールドカップ総合チャンプ初制覇へ盤石の攻めだった。イヴィーツァに怖いものがあるとすればけがでしょう。いままでなんどもけがには泣いた。このまま何事も無くシーズンをゴールしてほしいものです。無事是名馬といいます。

過去総合V2を果たしているアクセル−ルンド・スヴィンダルはこのクラシックシリーズ、今シーズンは一度しか勝っていません。低迷ぶりがちょっと気になります。冬季オリンピックと世界選手権あわせて8個のメダルコレクターですから、2月のガルミッシュ世界選手権が本来の実力発揮への起爆剤になればと思います。

アーデルボーデンで10シーズン目にしてワールドカップ初優勝を果たしたのは、フランスの大回転スペシャリスト、シプリアン・リシャール。今シーズンは12月のアルタバディア大回転で2位に入っています。遅咲きの選手なのでしょうか。

ラウバーホルンのダウンヒルを制したクラウス・クレルはデビュー以来123戦してこれがようやく通算3勝目。名門オーストリアのパワーチームにあってなんともマイペースなダウンヒラーですね。

ハーネンカムの華、ダウンヒルの王者に輝いたのはスイスのディディエ・キューシュ。スーパーGも含めるとこの優勝でハーネンカムレースだけで実に5勝目。36歳5ヶ月と6日での優勝はワールドカップ歴代最高齢ということになりますね。このあとシャモニー、レズーシュで開催されたカンダハーレース滑降でも勝っちゃいましたから自己記録更新です。174センチ(自称)と小柄ではあるけれど大回転から滑降までトップにランクされるパワーレーサーです。

スラロームで2週連続して優勝したフランスのジャン−バプティスト・グランジェは昨シーズン初頭、アメリカ、コロラド州のビーバークリークで開催された大回転で靭帯断裂。サーキットはおろか冬季オリンピックまで棒に振っちゃった。ちょうど1年前に手術して7月にはもう雪上トレーニングを始めたというから、驚異的な回復力です。医者にとってきっと模範的な患者だったのでしょうね。この2連勝で今シーズン3勝目。イヴィーツァ追撃ののろしをあげたというところでしょうか。

2011/01/29

シュラートミンク

コペンハーゲンのボロ宿からよれよれになって佐助庵帰着。
コペンハーゲンは冷たくて人魚姫どころではなかった。かえすがえすも残念です。日本もかなり寒いですね。
余韻覚めやらぬうちにシュラートミンク・アゲイン…

シュラートミンク恒例のワンシーン。が、この日は不振のパワーチームを反映していたのか、なにやらいつもよりおとなしかった。赤いたいまつが燃え盛ったと思ったらオーストリア勢は次々と撃沈。会場を圧した大声援もやがては悲鳴とため息へと変わってゆきます。オーストリア国旗がほとんどみあたらないこういうシーンもなにやら不気味に思えてきます。














大観衆とパワーチームに代わって本日の主役を相務めたのが(をいをい…)、フランスのジャン−バプティスト・グランジェとスウェーデン勢のふたり。グランジェは直前のハーネンカムスラロームに続く2連勝。とても1年とちょっと前に靭帯断裂の重症を負ったひととはおもえませんね。これでスラロームポイントはイヴィーツァに迫ること96ポイント。2位に入ったアンドレ・ミイラーともどもイヴィーツァ追撃体制に入ったといえましょう。3位のマティアス・ハーガンに、強烈なシャンペンシャワーを浴びせられてグランジェも思わず悲鳴をあげます。

2011/01/25

ハッピイバーズデイ

クラシックシリーズ唯一のナイトスラローム大会、オーストリア、シュラートミンクの The Night Race です。毎年ハーネンカムレースの翌週火曜日に開催。平日にもかかわらず5万人近くの大群衆がおしよせます。今シーズンの開催は1月25日。オーストリアのベテランスラローマー、マンフレッド・プランガー33歳の誕生日でもありました。プランガーが登場すると期せずしてコースサイド、ゴールエリアの観衆から「ハッピイバーズデイ」の大合唱です。過去この大会で優勝したことのあるプランガーですが、残念ながら2本目に失敗して、10位に入った日本の湯浅選手の次の次、12位だった。














湯浅選手といえばキッツビューエルのレースからお母さんが観戦に来ているそうです。ここシュラートミンクでは母親の目の前で今季最高の10位に入った。湯浅選手もさぞや誇らしかったことでしょう。一方コステリッチファミリーは家族総出でイヴィーツァのバックアップ。雪の降りしきるゴールエリアではやはり母親が心配そうに息子の様子をみつめています。かつてこのコースの急斜面で大転倒をしたことのあるイヴィーツァ、5位に終わってしまいました。














クラシックシリーズ、最後になるシャモニーのカンダハーレースは残念ながら取材せずに帰国します。2月に入って、6日からはガルミッシュ・パルテンキルヒェンでアルペンスキー世界選手権に入る予定。さて、今度はどんなドラマが展開されるのだろう。

2011/01/24

誇らしく…

昨日のハーネンカムレースは最終種目スラロームだった。優勝したのは意外やけがで昨シーズンを棒に振ったジャン−バプティスト・グランジェ。もはや総合優勝を至近距離にまでとらえたイヴィーツァ・コステリッチは2本目に逆転されて2位に終わった。が、回転と滑降を合わせたコンビネーションの優勝はイヴィーツァの掌中へ。


コンビネーションの表彰式で胸に手を当てて誇らしく「私たちの美しい故国、おお、親愛な、英雄的な土地…」(Wikipedia) とクロアチア国歌を声をはりあげてうたうイヴィーツァ。父親のアンテ・コステリッチもまた息子の姿をじっとみつめながら、ひかえめに声をあげていたのでした。国への誇り、家族への愛情をちょっと感じたワンシーン。

2011/01/22

スーパースター

いよいよハーネンカムレースの華、ダウンヒルです。観衆は続々と臨時列車でキッツビューエル入りです。今夜のキッツビューエルの街はきっと酔っぱらいの天国と化すことでしょう。天候もすこし回復してきました。朝焼けが美しかった。

ハーネンカムのピステではインスペクション。レーサーたちはスタート前にコースを念入りにインスペクションします。・・・と、レーサーにまじってひとりカッコイイスキーヤーの登場です。そう、キッツビューエルの生んだ偉大なムービースター、シンガー、エンタテイナー、そしてモデル、コメンテーターでもあるハンシ・ヒンターゼアの登場です。おっと忘れてた、ハンシはワールドカップで6勝もしているレーサーでもありました。苗場でも富良野でも勝ってるんでしたね。
オーストリアに滞在中、ときおりTVを観ているとハンツィことハンシの映画をやっています。かっこいい青年実業家ハンツィが田舎娘と恋に落ち、そこに大金持ちのちょーセレブなおば様登場、もちろん雪の上でアクロバティックなスキーもみせてくれる、というおさだまりのロマンス展開。ハンツィの魅力満載の映画ですね。

ダウンヒルレースはスイスのディディエ・キューシュが圧倒的な速さで優勝。過去キューシュとなんども覇を競ってきたボーディ・ミラーが2位につけました。地元オーストリア勢はマリオ・シャイバーが4位につけるのがやっと。ちょっと元気がありません。照準を世界選手権でのメダル奪取にかけているのでしょうか。

2011/01/21

クロアーチァ!

ハーネンカムレース緒戦、スーパーG。イヴィーツァ・コステリッチが高速系では初めての優勝をかっさらいました。グラン・クリスタルトロフィに向かってまっしぐら。チームをあげてイヴィーツァをサポートしているのはうらやましい限りです。もちろんアンテも、ヤニーツァもイヴィーツァに影のように寄り添っていて、いっときたりとも離れようとしません。うらやましい団結力。どこかのチームにみせてあげたいくらい。…それにしてもいい雰囲気ですね。

2011/01/20

まあまあの夕食

今宵の ” で な ー ”

・細切りパンケーキ入りビーフコンソメ
・ボイルドビーフ ほうれん草のクリームソースにポテト、ホースラディッシュを添えて
・アップルケーキにヴァニラソース
・エスプレッソ                                                    …and more

DHトレーニング決行(1/21追記

キッツビューエルの街をようやく冷気が支配したようです。雨も雪に変わりチロルの山々に生気をもたらします。

昨日の記者会見では沈痛な表情でスケジュールの変更、コースセットアップについてコメントしていたFISチーフディレクター、ギュンター・フヤラもトレーニング決行にこぎつけホッとしたことでしょう。天敵ではあるけれど慶賀のいたりです。














が、好事魔多し。開始早々オーストリアの高速系スペシャリスト、ハンス・グルッガーがスタート直後のmausefalle (mousetrap=ネズミ捕り)に捕まります。大ジャンプでバランスを崩し大クラッシュ。そのまま斜面を流されて、静止しても微動だにしません。顔面は血まみれです。傍らにいたオーストリアチームのコーチは悲痛な表情であちこちと連絡をとりあっていたのですが、どうやら頭、顔、肩、胸をやられたらしく、かなり重傷のようです。そのまま雪上で30分ほど応急手当を施していたのですが、ようやくヘリで病院へと運ばれました。大事にならなければよいが…。好漢グルッガー選手の無事を祈らずにはいられません。

時折日がさしていたハーネンカムのコースにはいつの間にかしきりと雪が降り続き、トレーニングランはまだまだ続きます。

<追記 : 1/21>
インスブルックの病院に搬送されたハンス・グルッガーは20日夜脳神経に関する緊急手術を施し、手術は成功したそうです。が、全身の怪我に関してはどの程度重傷なのかまだ判断できないということです。

2011/01/19

雨に烟るキッツビューエル

朝の冷気は感じられず、どんよりとした雨雲が上空を漂っています。キッツビューエルの街は小雨。が、霧の間に間に見える山頂はどうやら雪模様。山から下るゴンドラにも雪がはりついています。…というわけで昨日に引き続き、今日もトレーニングランはキャンセル。

ハーネンカムのダウンヒルコースは距離こそ3300メートル余り、ラウバーホルンよりは1000メートルほど短いコース。が、そのコースは「シュトライフ」(=ストライプ)と名うてのダウンヒラーたちに恐れられ、細く、くねくねとうねるトリッキイなコースで、悲喜こもごも、幾多のドラマが演じられました。近年ではスイスのダニエル・アルブレヒトの大クラッシュが記憶に新しい。幸いにしてアルブレヒトは今シーズン、ホワイトサーカスに復帰することができました。ともかく、シュトライフを制してこそ真のダウンヒラーとして敬われるのです。

ダウンヒルのスタートハウスへはゴンドラで上がるのですが、ゴンドラの一台一台にはハーネンカムレースの歴代優勝者の名前が誇らしくペイントされています。写真は2009シーズンに回転で優勝を果たしたジュリアン・リゼルー。今シーズンは左膝の調子が思わしくなく、休み休みレースをこなしているようです。ウェンゲンには来なかった。さて、ここキッツビューエルではいかに…。

2011/01/16

moon light

夜、ベルナーオーバーラントの月は煌々と山々を照らしていました。
シルバーホルンがひときわ白い、清烈な威容を浮かび上がらせています。

ファイティン ハンス

ラウバーホルンレースの掉尾を飾るのは回転。日本からは佐々木明選手、湯浅直樹選手が出場。とりわけ佐々木選手は2003シーズンにここウェンゲンで65番スタートから一躍2位におどりでて以来かなりの人気者です。
今日は残念ながら日本チームは成績は残せなかった。

さて、ワールドカップの雪上でわれわれフォトグラファーと敵対関係にあるのがFIS(国際スキー連盟)アルペンのコースディレクターです。迫力のあるシーンを撮ろうとすると「そこは危険だから移動せよ」と絡んでくるわけです。ほんとはそうでもないんですけどね。ここ数シーズン男子技術系コースディレクターを相務めているのは、往年の大回転スペシャリスト、ハンス・ピエレンです。この人はとりわけうるさかったのですが、近年だいぶまるくなったようです。今日も1月とはおもえないぽかぽか陽気のウェンゲンでコースのセットアップに大車輪の活躍です。柔らかくなった雪に水をまいて雪面硬化剤を撒き散らし、コースを固く凍らせるわけです。
おかげで上々のピステが出来上がりました。

81回目のラウバーホルンレースのファイナルは、虎視眈々と総合優勝を狙うクロアチアのイヴィーツァ・コステリッチの優勝で幕を閉じました。明日はガルミッシュを経由してハーネンカムレースの開催されるキッツビューエルに移動する予定。

夕日に赤く染まったユングフラウとシルバーホルンが、ウェンゲンを去るわれわれを見送ってくれました。


2011/01/15

ラウバーホルンレース

土曜日はいよいよラウバーホルンのメインイヴェント「ダウンヒル」開催。ウェンゲンの街やラウバーホルンのコースはおしよせた数万の人波で占拠されます。道路を歩くのもままならない。とりわけふもとのラウターブルンネンとウェンゲンの駅のホームは人波であふれかえり、入場規制されます。よって普段は30分もかからないオンコースも一時間近くかかってしまいます。やばい、ショーに間に合わない!




ショーというのはほかでもない、毎年恒例なのですが、スイス空軍の誇る「Patroille Suisse」がレース開始前に、ベルナーオーバーラントの山々を前にくりひろげるデモンストレーション。目の前で繰り広げられるアクロバット飛行はなかなかの迫力です。映画「女王陛下の007」でメイン舞台となったシルトホルンを背景にシューティング。映画のためにこの展望台をつくっちゃったといいますから飛ぶ鳥落とす勢いのハリウッドでしたね。展望台にある回転レストランには007ランチやジェームズ・ボンド・スパゲティがメニューにのっているそうですよ。






レースはオーストリアのベテラン、クラウス・クレルが2シーズンぶりに優勝を果たした。僅差でディディエ・キューシュ、カルロ・ヤンカのスイス勢が2位、3位。ボーディ・ミラーは1秒43遅れをとって8位。およそ時速100キロ超でゴールするわけだから距離にしたらどのくらいの差になるんだろう。

2011/01/14

あれッ?

ウェンゲンに上がるときは晴れてたはずだったのに・・・、いつの間にか雲が出ちゃってるよ。周囲は完全に雲の中です。が、とりあえずは登山電車でラウバーホルンへ上がってオンコーススタンバイするか、と重い足を運びます。するとどうでしょう。少し上ったら雲を突き抜けて晴れているではありませんか。そう、ウェンゲンの街を雲海がおおっていたのでした。あー、よかった。今日のスーパーコンバインド、どうやら大丈夫そうです。

結果は滑降種目で5位につけていたイヴィーツァ・コステリッチが回転種目で逆転優勝。スイスのエース、カルロ・ヤンカ2位、AーL・スヴィンダルが3位だった。

2011/01/13

朝帰り…!

本日のトレーニングランは昨夕早々にキャンセル決定。暖かく、雨がしのつくウェンゲン界隈は今朝も霧がのどかに流れています。滞在中のラウターブルンネンから登山電車でのんびりとウェンゲンへ。

するとB・ミラー選手(仮名)もくつろいだ様子でひとり車中の人。買い物におりてきた様子でもなく、さては・・・! アイフォンでみつめているのは愛娘の写真でしょうか、それとも・・・。

2011/01/12

痛ッ!

早朝は星がきらめいていたウェンゲン、いつのまにかアイガーもメンヒもユングフラウもすっぽりと雲の中です。ラウバーホルン山頂は雲こそないものの強い風が吹き抜けています。フォトグラファーたちも定刻通りにポジションフィックス。………と、強風のためにいつのまにかスタート地点ははるか下の方へと変更。おおあわてで撮影ポジション移動です。
Photo by Shin-ichiro Tanaka














が、いまさらグッドポジションがあるわけじゃない。急遽コースの近くにあったはしごを無断借用してのポジション確保。しかも1本のはしごに3人のフォトグラファーが鈴なり。一番小さい自分が一番上に上っての撮影です。これはこわかった…。

撮影ポイントはミンチカンテ下のCanadian Corner。かつて二人のクレイジイカナック(カナダスキーチームのダウンヒラーに対する愛称)が相次いで大クラッシュしたという名うての難所。レーサーはここで鋭角的なターンを処理しながら、加えてジャンプをもこなさなければならない。コース沿いには高いネットが幾重にも張り巡らされているから、通常の撮影は不可能。やむなくはしごを借用しての撮影とあいなったわけです。はしごが転がっていたのは幸運でした。

イターいワンショットはオーストリアのゲオルク・シュトライトベルガー選手。トレーニングながら強豪ヴァルヒホッファー選手の上をゆく7位につけた。

2011/01/11

top of europe

舞台はいよいよ風光明媚な top of europe、ウェンゲンのラウバーホルンレースへ。
永世中立国スイスにあって第2次大戦中もほぼレースは開催されたから、クラシックレースの中では最多の81回目の大会を誇ります。
ダウンヒルはラウバーホルン山頂直下をスタート、レーサーたちはダウンヒルコースとしては世界最長の4430m(かつては4455mだった) を2分30秒ほどで一気に滑り降りなければいけません。忘れもしない、湾岸戦争の勃発した1991年にはオーストリアの若い新鋭がゴール前に至って力尽き、ネットに激突して死亡した痛ましい事故もありました。
快晴の今日は第一回目のトレーニングラン。
スタートハウスはアイガー、メンヒ、ユングフラウを一望にみわたすことができる絶景のポイントにあります。とはいえ過酷な長丁場ゆえ、スタートにたつレーサーたちは一応に十字をきってからスタートします。ポーカーフェイスのボーディ・ミラーとて例外ではありません。
明日、あさってとトレーニングランが続き、いよいよ金曜日からラウバーホルンレースの本番が始まります。
Eiger - Mönch - Jungfrau
Bode Miller | Eiger North Face

2011/01/08

Adelbodner Skitag

クラシックレース緒戦はスイスのベルナーオーバーラント地方、アーデルボーデンで開催された大回転。シプリアン・リシャールとアクセル・ルンド・スヴィンダルが同タイムで優勝です。

が、今日の主役は優勝者ではありません。スイスの中堅、ダニエル・アルブレヒトその人。アルブレヒトは09シーズンのハーネンカムレース、滑降のトレーニングラン、ゴール前のジャンプで着地に失敗、後方宙返り、そのまま頭からコースに激突したのでした。意識不明のまま一時は人間としての再起も危ぶまれたのでしたが過酷なリハビリに耐え、今シーズン、アメリカのビーバークリークで満願のピステ復帰、本来のアグレッシヴなスキーがよみがえったのでした。
アーデルボーデンでは1本目30位。でも順位なんかは関係ありません。おしよせたギャラリーのあたかい歓声の中で2本目はいの一番にスタート。母国の大観衆のまえに、2年ぶりにゴールを果たしたアルブレヒトの嬉しそうな表情がこの伝統のAdelbodner Skitagの白眉だったに違いありません。


2011/01/07

シャモニーなう

のっけから流行おくれの言葉使いご容赦。
6日昼に日本を発ってコペンハーゲンを経由、時差の関係で夕方にはもうジュネーヴ着です。
毎年お世話になっているシャモニーの神田邸におじゃまして、やすさん、みっちゃん、ショータ、ナオミ、懐かしいファミリーたちと、おいしいワインとおせち料理で新年のご挨拶。

これからいよいよアルペンスキーワールドカップ、クラシックレースシリーズが始まります。
まずはスイスの Adelbodenで開催されるAdelbodner Skitag。今年で55回目を数えます。続いてWengenでLauberhornrennen、KitzbuhelのHahnenkammrennen。シメはSchladmingのThe Night Race。ナイトレースにもかかわらず数万の大観衆が押し寄せ、狂乱の一夜を過ごします。
ほんとはこの後にChamonixのKandaharが続くのですが都合でカット。一旦帰国して2月にガルミッシュで開催されるアルペンスキー世界選手権に備えるつもり。

神田邸から望む朝のヴェルト針峰 4,122m(左)とドリュ針峰 3,754m(右)。一年ぶりのご対面です。すぐそばにあるのですがとても富士山より高峰とはおもえませんね。モンブランは雲のなかです。

2011/01/01

初もうで

あけましておめでとうございます

うさぎ年の初もうでは、いや神頼みは、吉例銭洗弁財天宇賀福神社と佐助稲荷神社へ。
早朝にお参りしたから人も少なく、念入りに銭を洗うことができました。

さあ、あとはのんびりと…、とおもったら来客あり。
客人を案内して2度目の初詣です。
今度は散歩がてらさらに源氏山公園まで登って葛原岡神社参拝。元旦早々なかなかのトレーニングです。さすがに山頂にある葛原岡神社には初もうでの人たちも多くありません。本殿の前には神主さんが待ちうけていて、参拝者一人ひとりにお祓いをしてくれます。ひとり進みでてお祓いを受けるのは初めてのことだったから、どぎまぎしながらの二礼二拍手一礼だった。

で、2度目の初詣で初めてわかったことがひとつ。
銭洗弁財天の紋どころ、すなはち神紋ですね、これがオーストリアのスキーメーカー、フィッシャーのブランドマークそのもの。以前は自分もフィッシャーはいてたからね。
いやー、びっくりした。永年同じ町内で暮らしていながら初めて知りました。


shooting the alpine 2011